災難いくらでも



 ・交通が…意表をついて やってくる
 ・医療が…隠されたまま やってくる
 ・捜索が…声掛け合うと やってくる
 ・原発が…やってきた
        その後にも やってくる    

時を求めて


日々 加速する暮らしのスピード
テレビでも
CMやバラエティなどを
倍速で けたたましく流している

時流に刃向かって
仕事をおれ流に減速したら
たちまち
人生から振り落とされてしまった

味わってみたい 
野を駆けて蝶を追う一日を
味わってみたい 
熟睡のさ中の豊穣な時を

おれは いま
時代に勘当された あの
中古時計の
本当の時間を買い漁って
着々と
押入れに貯め込んでいる
(人に言うなよ)

棲み家


古い住宅街
空き家が あち こち
朽ちた屋根に
雑草が根を張っている

元の住民一家
わが家の屋根に
根を張って

あっ 流れ星だぁ と末娘
ひとつ また一つ
さっと走って さっと消えた

今夜も
はるか
はるかに遠い 遠い
ふるさとを目指す人たちが 

雲 流れて


ゆるやかに
里の暮らしを見下ろして
ゆったり
ゆったりと思索しながら
むかしの雲は
散歩を楽しんでいた

時々刻々
はるかなる宇宙から
つぶさに
つぶさに査察されて
いまの雲は
気配りしながら浮いている

見あげたら
わずかに見える空のもと
いつも
いつでもカメラに見張られて
街路を流れる人々は
自分の居場所を尋ねている

マスク族


雑菌とも
スモッグとも
人間とも
関わりを拒んで
みんな どこへ?

口をつぐみ
鼻をつまみ
両手を隠して
目だけをぎらつかせ

どこへ?
脇目もふらずに 行進していく
プロフィール

toruta

Author:toruta
・1934(昭和9年)8月 東京生まれ
・1992(平成4年)3月 詩集「仮面中毒」上梓
◇詩空間は「青年」の発信広場。すこし齢を重ねましたが、私の「青年」はいま真っ盛りです。
◇私は敗戦後70年を遍歴した者として、身近にこぼれた諸現象を、腰を屈めてたぐっていきたいと考えています。

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