昔も今も


畜生!
玉砕という美名のもとに
どうして おれだけ生き残ったのだ

おれの位牌の前で
妻は再婚
もう 心中する相手が居なくなっていた

空中浮遊ができる という髭男が
しきりにマントラを脱糞していた その頃

悪いのはわたしです と
破綻会社の社長は詫びたが
路頭に迷った人 二万人

離婚訴訟の紙吹雪
傷つけあう相手ばかりになった

屋上から飛び降りる どうしても
という女がいた
代りに飛び降りてやった ら
通行人を殺してしまった

誰でもいい
殺人と自殺を同時にやるんだ どうしても
という男がいた
おお 神よ
乾いた音がして
薬きょうと一緒に男が弾け飛んだ

簡易宿泊所の二段べッドで
ひたすら祈りを捧げている老人がいた
月面に立ったこともある という人だ
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プロフィール

toruta

Author:toruta
・1934(昭和9年)8月 東京生まれ
・1992(平成4年)3月 詩集「仮面中毒」上梓
◇詩空間は「青年」の発信広場。すこし齢を重ねましたが、私の「青年」はいま真っ盛りです。
◇私は敗戦後70年を遍歴した者として、身近にこぼれた諸現象を、腰を屈めてたぐっていきたいと考えています。

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