あすで終わり

サーカスのチケットをあげる
これから運河に身を投げるから
あす 余命日が終るので と
見知らぬ老人
ありがとう お達者で

街路樹かさかさ 信号のろのろ
そのさなか
あすの滑稽を
舞台狭しと披露するピエロたち

倦怠をむさぼるマドンナよ
亡夫の遺産を パンティの暗がりに戻したまえ
神々の怒りに触れて
あす ペストに罹るさだめだから

昨夜 あの魅惑の工事を請け負い
口髭を拭って教会へ急ぐステッキ氏よ
アーメンで腹ごしらえをしておき給え
あす エイズに罹るきまりだから

熱演のあまり
客席と握手を重ねるピエロたち
あ 掌を失くしてしまった
にせの貌を配りすぎて
顔も名前も すべて亡くしてしまった

あすは 余命が尽きる日
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ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

toruta

Author:toruta
・1934(昭和9年)8月 東京生まれ
・1992(平成4年)3月 詩集「仮面中毒」上梓
◇詩空間は「青年」の発信広場。すこし齢を重ねましたが、私の「青年」はいま真っ盛りです。
◇私は敗戦後70年を遍歴した者として、身近にこぼれた諸現象を、腰を屈めてたぐっていきたいと考えています。

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