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わが街

向こうから美人(らしい)がやってきた
つい目を伏せる
と 足元に千円札が落ちていた
思わず またいでしまった

嘘をつくな というが
いつもの気弱の 
その 後始末に追われて生きているんだ

だれかの声が だれかを呼び止めている
だれも立ち止まらない
声を荒げて何度も呼び止めている
それでも だれも振り返えらない
と いきなり駅員が暴力を振るった
善良なこのぼくにだ

悪いのはそっちだ
ポンと触れるだけで改札を出入りできるなんて
だれでもそうしたくなるじゃないか

手配に追われて
地下にもぐった男が
いま 地上百メートルの現場から
この街をしげしげと見下ろしている
些事がまだらに起こる ありきたりなこの街を
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テーマ :
ジャンル : 小説・文学

天国への道

どれほど待っただろうか
乗ってしまえば
まっしぐらに天国へ行ける あの豪華列車を

待ちくたびれたセレブな乗客たち
秘めやかに咲き乱れはじめた


山高帽をけっして脱がない男がいた
嘘のような本当を
本当のような嘘で固めた女がいた
ふいに 太陽に晒された二人の秘めごと

勲章を肋骨に吊るした夫は
山高帽に決闘を挑んだが
尻ごみだけが勝利して

永遠の尻込みはない 賭けてもいい
ほうら 
列車が到着した

それぞれの生い立ちに別れを告げて
安堵に腰かけた とたん
あ 行き先が逆だ!

勲章を投売りしている男がいる
山高帽を踏みにじっている男がいる
それでも
列車はひたすら 闇へと駆け込んで行く


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ジャンル : 小説・文学

プロフィール

toruta

Author:toruta
・1934(昭和9年)8月 東京生まれ
・1992(平成4年)3月 詩集「仮面中毒」上梓
◇詩空間は「青年」の発信広場。すこし齢を重ねましたが、私の「青年」はいま真っ盛りです。
◇私は敗戦後70年を遍歴した者として、身近にこぼれた諸現象を、腰を屈めてたぐっていきたいと考えています。

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