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スマホ 万歳


(ながら川)
なにがそんなに楽しいのか
歩きながら 大声で
自分の耳と話しながら 
人が流れていく

なにをそんなに悩んでいるのか
歩きながら 人とぶつかっても
深々とうなだれながら 
人が流れ 流れていく
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靴音


靴が歩く
路傍の野草を踏みしめながら
苦渋の調べを軋ませながら

流浪の悶えを
おんぼろ靴に詰め込んだギタリストよ
心に響くあなたの爪弾き
悶えれば悶えるほど芳醇

アンコールはいかが?
アンコールは?
けれども
黄昏が急速に閉じてしまって

肩をすぼめて
行きずりの靴たちが
夕闇方面へ遠のいてゆく
苦渋の調べに合わせながら
もの悲しく すり減りながら 

五輪狂想曲


アンダーコントロール とか
軽い冗談を
声高に断言してしまう恥ずかしさ
その後も 続々と

おもてなし とか
さりげなく控えめな この心遣いを
声高に宣伝してしまう恥ずかしさ
その後も 何度でも

三百億 あっ間違えた
三千億円 とか
さっそく 世界新記録を樹立してしまう恥ずかしさ
無責任体制の責任を
責任どうしで 押しつけあう恥ずかしさ
その後の体制 元のまま

あっ 似てる マネしてる とか
その後も 次々 次々と
はしゃぎ騒ぐメディアの恥ずかしさ
いいじやないか
古くからこの国の文化は
パクリで飛翔してきたのだから

大富豪


家に帰ろうとして
道に迷ってしまった
たしか
こんな一本杉の原っぱがあった
小川に沿ったあんな小径がつづいていた
けれど ぼくの大邸宅が見つからない

シャンデリアの下で
ほくそ笑みながら
金貨を数える毎日だった

やっと
どでかい寝ぐらにたどり着いた
ぼくの庭のあちこちで
デートするカップルたち
東京スカイツリーもそびえている

あゝ
夏の夜の爽やかなそよ風よ

星空に
精一杯のくしゃみをする

金貨が 金貨が 金貨が
滝になって降ってきた

なにもかもが ぼくの独り占め
ダンボールだっていくらでも
ダンボールなんていくらでも

犬の散歩



飼い主を 人間を
信じ 信じつづけ
待って 待って 待ちつづける
犬たちの のたうち吠え

処分室への道すがら
危うく 死神の股間をすり抜けて
わたしの股間にたどり着いた犬がいた
愛犬ポンタだ

ある朝
いつものように
ポンタに湖畔を散歩させていた
爽やかな気分に浸りながら

? あれっ
わたしが首輪をはめて
尻尾を振りながら
散歩をさせられている

もの言えぬポンタ
いつも従順に
可愛らしさを振りまきながも
あのポイ捨ての記憶が
彼の心の芯で疼きつづけている

もの言えぬポンタ
たとえ買われた愛玩 でも 
いのち対いのち
その繫がりに節度を求めている

翌朝
ポンタと湖畔を散歩した
いつものように
爽やかな気分に浸りながら
もの言わぬ
この生き物の心情を測りながら
プロフィール

toruta

Author:toruta
・1934(昭和9年)8月 東京生まれ
・1992(平成4年)3月 詩集「仮面中毒」上梓
◇詩空間は「青年」の発信広場。すこし齢を重ねましたが、私の「青年」はいま真っ盛りです。
◇私は敗戦後70年を遍歴した者として、身近にこぼれた諸現象を、腰を屈めてたぐっていきたいと考えています。

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